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2009年11 月15日 (日)

『ほつまつたゑ』の暗号解読に思うこと

『ほつまつたゑ』(ホツマツタエ)を知ったのは、日本書記に記載された「ニニギ降臨の暗号179万2470余歳」を調べていて、「ほつま研究所」のホームページにたどり着いたときである。
自由国民社の編集者であった松本善之助氏が、埋もれていた『ほつまつたゑ』を昭和41年8月に東京・神田の古本屋でみつけ出したのが研究の始まりである、という。

『ほつまつたゑ』については、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に、次のように記されている。
『ほつまつたゑ』は、五七調の長歌体で記された、全40アヤ(章)で構成された古文書である。その成立時期は不詳であり、少なくとも江戸時代中期まで遡ることが可能である。歴史学、日本語学等の学界においては、江戸時代に神道家によって作成された偽書であるとされている。
また、『ほつまつたゑ』は、アメツチの始まり(天地開闢)から、カミヨ(記紀にいう神代)、そして人皇初代のカンヤマトイハワレヒコ(神武天皇)を経て人皇12代のオシロワケ(景行天皇)57年までを記述している。構成は、ほぼ記紀と同様である。
なお、真書であるか、偽書であるか、についても、上記に客観的に記載されているので、ここでは省略する。ついでに言えば、筆者の計算では、景行56年次までの記載である。天鈴暦の紀元は西暦前717年甲子であり、上記の説明は、天鈴暦の計算で1年狂いがある。すべての年代をチェックしなければならないようである。

筆者が重視したのは、「ニニギ降臨の暗号179万2470余歳」と同じ数字が記載されていることであった。松本善之助氏も同様であったと思われ、「ニニギ降臨の暗号179万2470余歳」が記載された古書・古伝を調べ『ほつまつたゑ』の他に、「倭姫命世紀記」と「群書類従巻第六十」に記載されていることを紹介されている。(「ほつま研究所」のホームページを見ていただきたい。)
いずれの書物にも、「ニニギ降臨の暗号」以外の暗号がいくつか記載されている。「倭姫命世紀記」と「群書類従巻第六十」に関しては、既に解読結果を記事にし、投稿しているのでお読みいただきたい
「倭姫命世記のニニギ治天下の暗号の解読に関して」を参照。

筆者の場合は、古代・超古代に関する「数字」に興味を持っている。
『ほつまつたゑ』には極めて多くの数字が記載されているから、無関心ではいられない。
しかし、『ほつまつたゑ』は、「ヲシテ」と呼ばれる文字(ホツマ文字ともいわれる)を用いて、五七調の長歌体で記されていて、信頼にたる現代語全訳はまだ確立していない、とされる。筆者は、日本書紀の解読においても、文面をほとんど無視して解読してきたから、数字の位置付けさえ分れば構わないと思っている。
とりあえず、記載された中から、独立した、意味のありそうな「数字」を取り出して解読してみた。解読方法は、日本書紀で用いた方法と基本的には同じである。
なお、上記表に記載した「鈴木暦」および「上古五朝の現世換算暦」は、履歴が分らないことや数字を変換していることから、解読の対象としていない。
解読結果は、「表101 超古代の数字」および「表117 ほつまつたゑの暗号解読結果」に示した。(解読ができたものを、追加していく)
上記の解読結果は、「日本書紀の復元年代」に相当するものである。しかし、解読結果の信頼性はほとんどない。たとえ解読方法と結果が正しいとしても、その根拠が希薄なためである。どのような証拠を見つければ、証明できるのかが最大の課題である。

表101 超古代の数字

表117 ほつまつたゑの暗号解読結果

『ほつまつたゑ』について気付いたことを述べてみる。といっても本格的に取り組めていない段階であるから、大した話ではない。
『ほつまつたゑ』の数字の意味には2通りの意味があると考える。
一つ目は、日本書記が記載しなかった「神武以前の年代」に関するものである。
二つ目は、「神武以降の日本書紀の復元年代」に関するものである。
幸いなことに、「ほつま研究所」のホームページには、「上古代の年表」を残されていて、上記の「神武以前の年代」の概要が明らかにされている

「伊弉諾尊・伊弉冉尊の時代]に、次のような記載がある。
ニ神の婚礼(伊弉諾尊と伊弉冉尊)の年代を、「西暦前952年、ヲヤト(己巳)(六穂)」とする。この解釈から、「西暦前957年、(甲子)(一穂)」が得られる。
西暦前952年または西暦前957年は、日本書紀の記載年代、神武即位年、前660年の延長上にある。ここまでの年代の解読は正しいが、この年代がどれほどの意味を持っているのだろうか。このままの年代では、未来小説を過去に替えた、単なる空想にすぎない。上記の一つ目に挙げた、日本書記の復元年代の先にある年代(復元された神武以前の年代)が隠されているのかどうかであるが、余り期待し過ぎない方がよさそうである。
二つ目は、記載年代はどうであれ、神武以降の日本書紀の正しい年代(復元年代)が隠されているかどうかである。「ニニギ降臨の暗号179万2470余歳」が記載された「日本書紀」、「古事記」、「先代旧事本紀」、「倭姫命世記」は、正しい年代(復元年代)が暗号で記載されている。『ほつまつたゑ』も同様に、正しい年代(復元年代)を示すのだろうか。

次の課題は、暗号の含まれた数字探しである。前に述べたとおり、歴史(年代の流れ)を記載しているため、数字は細かく変化する。それらの全てが暗号とは考えにくい。先ず、独立した数字をすべて拾い上げる必要がある。それ以外には、一見独立したように見える数字でも、前後の数字を考慮する必要があるのかもしれない。こうなると、数字の意味を理解しないと、作業ができない。
年代を示す数字には、2種類がある。
一つは、「ニニギ降臨の暗号179万2470余歳」や「治天下の暗号」と同じ系統の暗号である。
二つ目は、「天鈴(アスズ)暦」と呼ばれる数字である。天鈴(アスズ)暦」は西暦前717年甲子を紀元とする。「天鈴(アスズ)」は、日本書記に記載された安寧以降の各天皇の元年に相当する年代を示している。月日も記載されているので、「年月日」の暗号と見てよい。各天皇の在位中の年代は、各天皇の元年を基準にしている。どこまでが暗号か分りにくい。

日本書記の復元年代は既に得られている。結果的には、『ほつまつたゑ』の暗号解読は、得られている復元年代と一致するかを確認することになる。
それだけなら、解読してもあまり意味がない。しかし、日本書紀と同じ復元年代が解読されれば、『ほつまつたゑ』の作者も、「日本書紀」、「古事記」、「先代旧事本紀」、「倭姫命世記」の各作者と同様に、日本の古代の正しい年代(日本書記の復元年代)を知っていたことになる。

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